公平感が存在しない世界

 

最高の脳で働く方法 Your Brain at Work

最高の脳で働く方法 Your Brain at Work

 

 読み終えた。面白かった。

 

人間はSCARFモデルに対して、強い反応を示すという話が面白かった。

S: ステータス(Status)
C: 確実性(Certainly)
A: 自律性(Autonomy)
R: 関係性(Relatedness)
F: 公平性(Fairness)

人間はこれらのどれかが脅かされたときに強い驚異を感じるとのこと。

 

また自分にこれらに対する感度が通常より弱いことが何となくわかった。

特に公平性に対してはかなり感度が鈍い。

 

確かに思い返すと、公平ではないということに苛立ちを覚えている人はとても多い。

「なぜ自分だけ」「あの場合は○○なのに」

 

逆に自分は人生で、「公平に扱われていない」という感覚を抱いたことが無い気がする。公平という感覚がよくわからない。「同じように扱うことが公平ではない」という視点に起因している気がする。

 

全員に同じものを分配することが平等ではないように、同じであることが公平ではない。

待遇に差をつけることもある側面では公平だろう。ある人が仲が良い人に対して贔屓をした場合、仲が良い人を贔屓するというルールの上では公平に扱われている。

結局軸のとり方次第ではないか。あなたは不公平と主張する場でも自分にはそれが至極当然な公平な世界にどうしても見えてしまう。

 

 

この思想は精神衛生上はとても良い。苛立つということがほとんどなくなる。

だがしかし、相手の苛立ちに気づくこともできない。

相手は公平ではないという主張に自分は全然同意できない。

 

自分は何度か人を怒らせたことがあるが、この公平感の欠如に起因したものが結構ある。