黎明卿ボンドルドは格好いい
メイドインアビス劇場版を見てきた。
メイドインアビスは結構好きだ。ところどころにある残酷な背景やナナチが可愛い。
映画版は黎明卿ボンドルドが敵キャラだった。
私はボンドルドがとても好きだ。色々な作品の敵キャラの中でも特に好きだ。
彼はただただロマンのみを生きている。多くのマッドサイエンティストな敵キャラは最後は現実の地平に落ちてくる事が多い。世界に受け入れられないこと、誰も自分を理解しないこと、そんなことが動機になる。僕はそれを見るたびにいつも何だか呆れのような気持ちがあった。お前の本心も結局現実の地平の上に存在するのか。
だが、ボンドルドには最後までそれがない。基地を壊されても、怒らず、あくまで問題の対処として捉え、相手にも感謝を忘れず、必要ならば人を心から愛したりもする。
最後も相手を称え、多少の手段の差はあれど志を同じくする仲間である、という世界観だ。
相手に対する敬意、尊敬、愛情を忘れないまま、相手との根本的な価値観のずれを演出する。ボンドルドはそういう敵キャラで、とても格好いいと思うのだ。
ラストシーンボンドルドがやられるが、原作ではボンドルドは生きていたはずだが、心の底から心配してしまった。作品を見ていて、キャラクターに死なないで欲しいと思ったのは初めてかもしれない。