30歳になる。

就職した頃、会社の社内研修でお金の話があった。

 

「大体30歳で貯金が500万あると良い」と言っていたことを覚えている。その金額がどの程度妥当なのかは分からなかったが、当時25歳だった私は一年で100万で分かりやすいな、と思った。

 

丁度来週30歳になる現時点で現金+金融資産含めて、900万だった。

 

特に頑張って貯金した記憶もないのであんまり自覚はない。

大半は株の含み益だ。しかもそれすら特に頑張ったわけですらない。50万くらい手元にあれば大丈夫だろうと当たりをつけて、余った額を適当なものを買い続けただけだった。その後も貯金ができたら全部株に変えていた。

 

結果、自分が買い始めた頃よりダウ平均株価は1.5倍になった。自分が入れた額もそのくらいになっただろうか。

 

 

色々と調べた結果、資本主義が成立している限り、適切な配分でインデックスを買い続けていれば長期的に負けることはないことが分かった。

資本主義が終わったら終わりだが、そんときにはそもそもお金自体に意味がなくなっているから、そもそも考えること自体が意味がないのだろう。

将来についても、試算したが確定拠出年金をやっとけば、とりあえず問題なさそうである。

 

有り余るほどのお金はないが、まぁ普通以上のことをやっていくことはできそうだ。

 

仕事も必要とされているものを把握して、それを作るスキルは大体身についた。

世の中のことはある程度のことなら勉強すれば、大体できるようになるということが分かった。

 

去年は結婚相談所にもいって婚活を初めた。彼女ができて振られた。

きっと、何とかなるだろうという根拠のない自信と、仮に結婚をすることなく過ごしても一人で生きることへの耐性は高そうだ、という観察結果もある。

 

人生に対して、何の不安も持ち合わせていない。

 

それでも、働き始める遥か前からある虚無感は消えていない。

 

 

ずっと、虚無の正体を探している。